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昼食難民の新書生活

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『紛争屋の外交論―ニッポンの出口戦略』伊勢崎賢治(NHK出版新書 344)

紛争屋の外交論


『紛争屋の外交論―ニッポンの出口戦略伊勢崎賢治(NHK出版新書 344)


著者は、2003年にアフガニスタンで軍閥の武装解除を指揮した人物として有名だ。著者が自らを「紛争屋」と呼ぶのは、紛争地帯で「平和構築」のために働いてきたことへの自戒と紛争解決の請負人としての自負からだろう。

著者は、「紛争屋」の自覚がないNGOに対しても厳しい目を向けている。例えば、日本のNGOは九条護持・自衛隊反対・非軍事といったリベラルを自認しているが、自らの“人道援助”が軍事勢力への援助に繋がっていることには目をつぶっているからだ。

なぜ戦争はなくならないのか。簡単なことだ。戦争は権力者や軍部、マスコミ、NGOの誰にとっても儲かるからだ。「平和のほうが得」ということにならなければ、戦争はなくならない。

そこで著者は尖閣諸島・竹島・北方領土と3つの領土問題を抱える日本の解決策として「ソフトボーダー」という考え方を提示している。「主権意識の緩和」であり、領土の「占有」から「管理」へとパラダイムシフトすることだという。これが副題である外交で行き詰まっている「ニッポンの出口戦略」である。

実は、昨年まで「ソフトボーダー」化している場所が日本にあった。尖閣諸島である。

尖閣諸島は、1978年に小平(トウショウヘイ)が来日して「主権問題は棚上げして共同開発しよう。次の世代にはわれわれよりももっといい知恵があるに違いない」と発言して以来、『主権棚上げ、共同開発、(日本の)実効支配』が日中の共通認識だった。そのため、海底油田の共同開発も始められるはずだった。

だから、漁船が巡視艇にぶつかってきたときには、拿捕し強制送還すればよかった。それを逮捕拘留したため、日中の共通認識が崩れてしまったという。中国側は反日デモを抑えるというメッセージを送り続けているのに、日本側が逮捕という違うメッセージを送ってしまったからだ。前原誠司という政治家は、偽メール事件への対応の稚拙さで無能が暴露されたが、外交感覚も欠如した救いがたい阿呆なのだろう。

NATO軍の文民官として、殉職の可能性のある国際政治の最前線に、日本の外務省から2人の民間人が派遣されているという。著者がアフガニスタンで武装解除を行ったときの元部下であるNGO出身の今井千尋さんと、著者がコスタリカの国連平和大学で教えた際の卒業生の石崎妃早子さんだ。日本のNGOはおろか自衛隊ですら入れない紛争地域で働いているのだ。

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