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『阿頼耶識の発見―よくわかる唯識入門』横山紘一(幻冬舎新書 よ2-2)

阿頼耶識の発見


『阿頼耶識の発見―よくわかる唯識入門横山紘一(幻冬舎新書 よ2-2)

『西遊記』の玄奘三蔵がインドからもたらした大乗仏教の根本思想である「阿頼耶識」について、唯識思想の第一人者が書いた入門書。

「外界に物は存在しない」「一人一宇宙である」「自分など存在しない」といった、我々の常識からはかけ離れた、精緻に構築された唯識思想の教理を中学生にもわかるように図解を多用して懇切丁寧に段階を追って解き明かしている。

唯識思想によれば、「人生で起こるどんなことも、心の中の出来事にすぎない」という。だから「私」は存在しない。心は、眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識の表層心に、深層心である末那識と阿頼耶識を加えた八識とした。五感とそれを認識する「意識」はわかりやすい。末那識は、その表層的な意識の根源の深層にある自我意識のことであるという。著者は、自我執著心と呼ぶ。そして、そのさらに深層にあるのが阿頼耶識だと説く。

フロイトは、精神分析によって個人的無意識を発見したが、阿頼耶識には個人のみならずこの世のありとあらゆる現象の種子(しゅうじ)があるとされる。

あらゆるものは「心の中の出来事にすぎない」とする唯識思想だが、最終的にはその「心」も存在しないとする。「私」がないのだから、「私の心」などあるはずもない。すべては「空」なのである。

ところで、唯識思想を理論体系化したのは、無着(アサンガ)と世親(ヴァスバンドゥ)の兄弟だという。興福寺北円堂にある国宝の2つの立像の写実的で厳しい面影を思い出す。あの恐ろしいまでの静謐さは、運慶一門が唯識思想を深く修めていたからこそ彫り出されたものだのだろう。

阿頼耶識は4世紀ごろの西北インドで「発見」されたが、著者は読者にも阿頼耶識を「発見」せよと説く。「自分」がなければ、ストレスなく生きることができるからだ。


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