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昼食難民の新書生活

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『魯山人の美食―食の天才の献立』山田和 (平凡社新書 427)

魯山人の美食

『魯山人の美食―食の天才の献立』山田和 (平凡社新書 427)

著者は、『知られざる魯山人』で平成20年度大宅壮一ノンフィクションを受賞したノンフィクション作家。新聞社の地方記者だった著者の父親は、北大路魯山人と交流があり、自宅には1000点を超える魯山人作の陶器があって、普段の食器として使っていたという。

本書は、主に魯山人が編集した雑誌『星岡』に掲載されたレシピをもとに、30品目の料理を紹介している。口絵には著者自身が調理し魯山人の器に盛って撮影したそのいくつかが載っている。食材の入手が困難な料理もあるが、ほとんどは家庭でも再現可能な料理だ。

本書によれば、魯山人は食材が持つ天然のうまさにかなうものはないと考えていたようだ。食材の吟味に細心の注意を払い、鮮度を何よりも大切にしたため、入手するためのお金を惜しまなかった。だから、星岡茶寮に出す食材は、明石から鯛を取り寄せるためには飛行機を使い、岐阜の鮎はトラックで生きたまま運ばせたのである。現在なら珍しくもないが、これは昭和の初めのことである。

食材の持ち味を味わうことを大切にしたから、魯山人式すき焼きや魯山人式鍋料理は、肉、野菜、魚をそれぞれ順番に食べる分だけ鍋に入れ、一緒に煮込むようなことはしなかった。

また、食材の持ち味を殺すような加工しすぎた料理を嫌ったという。だから、パリのトゥール・ダルジャンで鴨料理にソースをかけないで持ってこさせ、おもむろに持参した粉わさびを溶いてわさび醤油で鴨を食べるという、同行した作家の大岡昇平を震撼させるようなこともした。

父親を通して魯山人の薫陶を受けた著者だからこそ知りうるエピソードも書かれているが、魯山人とは関係ないかもしれない実家の料理を書いているのはいかがなものか。

孫引きになるが、最後に魯山人の言葉を引いておこう。

「うまいものが食いたい人は、他人に頼らないで、自分の好きなものを自由に選び、自由に食えば、山の鳥や野獣のように本来の目的は達し得られる」(「個性なき飲食」『独歩 魯山人芸術論集』)

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