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昼食難民の新書生活

(新宿・秋葉原・芝浦など各地でのランチと読書)

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『認知症の正体―診断・治療・予防の最前線』飯島裕一/佐古泰司(PHPサイエンス・ワールド新書 042)

認知症の正体


『認知症の正体―診断・治療・予防の最前線飯島裕一/佐古泰司(PHPサイエンス・ワールド新書 042)


1か月間ほど続けて「信濃毎日新聞」を読んだことがある。政治・経済・社会・文化のそれぞれの面が優れた紙面構成で、バランス感覚をもち幅広い視野で深く掘り下げた記事が並んでいてとても驚いたことを覚えている。明治末期から昭和初期にかけての日本を代表するジャーナリストである桐生悠々が主筆を務めていた新聞とはこういうものか、と凡百の地方紙とのレベルの差を思い知らされたことを覚えている。他の道府県の家庭では、全国紙と地方紙の2紙を購読するのが一般的だが、長野県民は「信濃毎日新聞」1紙だけを読んでいれば良いのではないか、と思ったほどだ。

本書は、その「信濃毎日新聞」に連載された記事をまとめたものである。冒頭の「はじめに」は、神経内科医の中村重信(広島大学名誉教授)による推薦文が寄せられている。

医学・医療の専門家は、一部のことについてはとても詳しいのですが、全体ともなるとなかなかその目配りが効きません。その意味からにとっても得がたい情報が入っています。

推薦文の通りにこの連載の記事は、2010年度の新聞協会賞、日本ジャーナリスト会議・JCJ賞、ファイザー医学記事賞の大賞、日本認知症ケア学会・読売認知症ケア賞特別賞を受賞している。「信濃毎日新聞」の読者以外にもこうした優れた記事が読まれることは慶賀に堪えない。

本書は、全国の認知症の専門家に取材して、認知症の始まりから原因と症状、検査と診断、予防と詳述し、さらにアルツハイマー病・レビー小体型認知症・前頭側頭葉変性症・脳血管性認知症・若年性認知症と認知症の原因となる疾病についても、その機序から介護・治療まで詳しく説明している。

アルツハイマー病については、原因タンパク質のβアミロイドが脳内に蓄積し始めてから10~20年前後の長い時間を経て、もう1つの原因タンパク質であるタウが蓄積し、神経細胞の死滅が起こるため、とするアミロイド仮説が有力なようだ。だが、まだ「仮説」段階であり、詳しい機序が解明されて治療や予防が確立されるまでは長い時間がかかりそうだ。

認知症の発症率は数%と言われているが、80歳を超えれば3割近くに跳ね上がる。誰もが認知症になる可能性があるにもかかわらず、いまだに治療薬は完成していないし、予防法もない。こうした現状で、いかに患者を診断に向かわせて、どう付き合っていけば良いのか、本書は患者の家族にとって大きな指針というなるだろう。



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