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『グルメの真実~辛口料理評論家の(秘)取材ノート~』友里征耶(宝島新書 329)

グルメの真実


『グルメの真実~辛口料理評論家の(秘)取材ノート~友里征耶(宝島新書 329)


前著『グルメの嘘』(新潮新書 337)で、金儲けのことしか考えない志の低い料理人を非難しただけでなく、料理評論家やグルメライターさらには『ミシュランガイド』までを完膚なきまでに批判した著者の最新作。

第1章から第5章まで、食材、調理、メニューや演出、料理人、料理評論家やフードライター・客とグルメ業界の裏を暴いているが、最終章は「飲食店業界から舐められない賢い客たれ」として、ヨイショライター(自費で食べていない著者以外のライター)やタダメシ評論家(山本益博)を信用するななどかずかずのアドバイスをしている。

そして著者の定説は、「性格の悪い料理人(経営者)の店に美味しいものなし」である。しかし「性格の悪い」という表現はちょっと違うように思える。著者が挙げている「多店舗展開・酒類が高い・料理評論家やライターにタダ飯を振舞って宣伝してもらう・文化人や業界人を甘やかす……」といった要素は、性格の問題ではなく単に浅薄な上昇志向による金儲け主義に過ぎない。

著者は、飲食業界のかずかずの欺瞞や金儲け主義を批判しているが、例えば寿司職人や鰻職人に関してはその技量について疑問を呈している。

鰻職人は「串打ち三年裂き八年焼き一生」と言われる。冷静に考えてみれば明らかなのだが、鰻という1種類の魚の調理法を習得するのに10年以上もかかるのだとしたら、多品種の食材を切る・煮る・焼く・蒸す・炒めるなどさまざまな調理法を駆使する和食の職人になるには何十年かかるというのか。鰻職人のつまらない権威付けとしかいいようがない。

また、最近は若い寿司職人が独立するケースが増えているのは、調理技術の習得が短期間で可能であり、出店する際にも高価な調理器具や多品種の食器を必要としないからだとしている。

寿司の握りに関して、最高齢の寿司職人といわれる「すきやばし次郎」の小野二郎に対しても批判は止まらない。NHKがレントゲン撮影で、小野の握りは「すし飯に空気を含んでいる」と放送したが、他の職人と比較したわけでも、空気を含んだ方が美味しいという比較もしていないとしている。小野二郎について50代までは誰からも注目されなかった寿司職人であり、山本益博が売り出したかのようにも書いている。

前著『グルメの嘘』では店名や実名は控えていたが、本書では来栖けいや山本益博といった料理評論家の人名や、「すきやばし 次郎」や「野田岩」など店名を挙げて批判している。営業妨害や名誉毀損で訴えられないかと心配になるほどだ。

こうした実名付き批判の本を出版した宝島社の勇気も買いたいが、本書は当初の発売予定から1か月延期されて発売されたらしい。著者のブログ「友里征耶の辛口日記」に詳しい経緯が書かれているが(【陳謝】グルメの真実、とりあえず発売延期です【謝罪】)、編集プロダクション(出版社の下請け制作会社)の勝手な判断で実名を削除したり、正しいページ数を伝えなかったなどの不手際だったらしい。著者も出版社側(元々の編集担当者)も実名を出すことに意義を見出していたのに、なぜ下請けの制作会社の担当者の判断で実名を削除してしまったのか。やはり訴えられるのを恐れた自主規制だったのだろう。


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コメント

好きになれないのです

ヒロシです。大変ご無沙汰しております。
場所が新宿御苑に変わられて寂しい思いをしておりますが、
コメント投稿も増え、一層のご活躍、ご同慶の至りです。
ところで友里氏の主張ですが、飲食業界の知人から裏話を聞く機会があるためか、
理解できるところもあるのですが、後口が良くない?感じがするのです。
愛がないというか、本業が別にあり自腹で食べることができる立場の違いだけで、
結局山本氏と同じ人のような...。
管理人様はどうお感じになられましたか。

Re: 好きになれないのです

ヒロシさん、お久しぶりです。

歌舞伎町から新宿御苑~四谷三丁目に移動しまして2か月になりますが、まだまだ未入店の店がたくさんあって、意外にもランチ・スポットなのでした。

ところで友里氏の本ですが、確かに身も蓋もない記述で完膚なきまでに批判しています。ただ、批判の対象となっているのは金儲け主義で著者曰く「性格の悪い料理人」の店や、提灯持ちのライターたちです。紹介されている店に行こうと考えている人には参考になるのではないでしょうか。

愛があるかどうかといわれれば、確かに愛はないですけど、「旨い旨い」と持ち上げるだけのお店紹介では、料理評論ではないし役にも立ちません。よって、好き嫌いはともかく、私は彼の書く物を評価しています。

おっしゃる通りですが…

二度目で恐縮です。
>>持ち上げるだけのお店紹介では、料理評論ではないし役にも立ちません
おっしゃる通りと思います。
でも私には、管理人様の記事は参考になっても、
友里氏のお店紹介はそれ程役に立たないのです。
理由を考えてみましたが、
管理人様の記事には独自の判断基準を感じますが、
友里氏のは、ネット上に同種コメントが見る場合があるからと思います。
私も毎日管理人様の記事を拝読しております。
今後とも、よろしくお願い致します。

Re: おっしゃる通りですが…

ヒロシさん、う~ん鋭いですね。

友里さんの本には、確かに「毒舌漫談」のような面白さがあります。実際にはみんながうすうす知っているけど、新聞雑誌には報道されない裏話だからですね。漫談は「権威」をこき下ろしているのをアハハと笑って楽しむためのもので、真に受けるようなアホなお客はいないということですね。

当ブログが「参考になる」というお言葉をいただき恐縮至極です。個人的な感想を書き散らしているだけですが、少しでもお役に立てれば幸甚です。

ヒロシさんと同意見です

私は食べることが大好きですが、友里氏の本には全く価値を感じません。それどころか、読んでいてイライラします。次郎や野田岩のことに関しては、私は普通の人より詳しいとおもうのですが、確かに事実も書いてありますが、さり気なく嘘が混じっている所が問題なのです。嘘、というよりは、自分の憶測にすぎないことを、さも事実であるかのような書き方をしているのです。要するに、批判をするときのルールを守っていないのです。確かに、オススメの店、ダメな店については、彼のプライドもあり、正直に判断していると思います。ただ、自分が嫌いなのにやけに有名な店やシェフを、嫉妬心から、憶測を交え、執拗に粗探ししているのがわかるので、読後感が最悪なのです。しかも、オススメやダメな店も、食べログなんかで率直な意見が書いてありますので、それで十分です。友里氏の評価も、嗜好がかたよっているだけで、だいたい同じですよ。自分に合う、合わないは食べログで判断できますし。長くなりましたが、友里氏は、嫌いな人の悪口がいいたいだけなのだと思います。

Re: ヒロシさんと同意見です

ゲハハさん、コメントありがとうございます。

こんなブログですが、知り合いからは「好き勝手書きやがって、いつか店に訴えられるぞ」と注意されたり、“常連”と称する人物が否定的なコメントを書き込むこともあります。

友里の本は、確かに罵詈雑言だらけの恣意的な文章ですね。憶測を事実のように書くのはルール違反かもしれませんが、グルメライターのいい加減な記事よりはマシです。

私は、提灯記事だらけのグルメ雑誌や「食べログ」の歯が浮くような「口コミ」よりも友里を信用します。

味覚に客観性などありませんから、要は彼の文章を好きかどうかということだと思います。

失礼しました。

私のような得体の知れない一見の文句に、ご丁寧に答えていただき有り難うございます。友里氏を誉める方は、大抵判断力が無く、どこがいけない書き方なのかを理解していないことが多いので意見したのですが、そこまでわかった上で、彼の文章が好きだというなら私は何も言うことはありません。
と、いうことは貴方様のブログの辛口も、彼への憧れから来ているのでしょうか。少し拝見しましたが、確かに辛口ですが、読後感は全然悪くないですよ。それは、感じたままに書かれているからだと思います。もし店の料理人が見ても、「ああ、嗜好があわないんだな」とか「少し改良すべきかな」とか素直に受け取れると思いますよ。 でも友里氏のは、当人が読めば頭にくるはずです。悪意を感じるからです。友里氏は、当人貴方様のブログを参考にするべきですね(笑)
味に客観性はない・・貴方様は、それがわかっているから辛口でもまるで嫌みのない文章になるのだと思いますが、友里氏は、単なる自分の感想を、絶対的な評価のように書いてしまうあたりがだめなのだと思います。でも、それが好きなら仕方ないですね。

Re: 失礼しました。

ゲハハさん、ご返答ありがとうございます。

否定的な感想や店からの抗議で「口コミ」が規制される「食べログ」の名前を挙げられましたが、店から広告掲載料を取っている場合もあるような媒体ですから、住所と電話番号くらいしか信用できないことはもちろんご存知かと思います。

友里の書くものを面白がって読んではいますが、別に文章が好きなわけではありません。でも、大した料理も出さずに暴利を貪っている店やそうした店と癒着して提灯記事や紹介番組を流しているマスコミに対する彼の批判は正論以外の何物でもありません。

批判を受けた店は頭を深く垂れるべきで、“常連”を自認する太鼓持ちたちも自分の無知蒙昧さを悟るべきだと思います。ところが、そうした店の関係者たちは、友里の自宅に押しかけたり、家族への危害を匂わしたりするそうです。

高額な店には滅多に行けないわれわれにとって、コストパフォーマンスの低い「行ってはいけない店」の情報は貴重です。タダで食わせてもらっている太鼓持ちライターとは違いますから。

友里支持はわかりました。
しかし、味や商売の方法に関しては、少なくとも私は僻みで叩いている部分がめにつきしたし、
友里の主観的な批判が絶対正しいともかぎらないので、頭を垂れるべき、とは私は思えません。

Re: タイトルなし

ゲハハさん、あなたは友里に批判された店の関係者の方ですか?

こんなブログにコメントを書く暇があったら、ご商売に精進なさってください。

失礼しました

レストランの関係者ではなく、ただのサラリーマンですし、友里氏とは会ったこともありません。食べるのはだいすきなので、友里氏の本も読みましたし、こちらのブログも読ませていただいていました。
そこで、ヒロシさんの意見が私と同意見なので、つい便乗してしまいました。 気に障るコメントを何度もしてしまい申し訳ありませんでした。

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