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『超訳・易経―自分らしく生きるためのヒント』竹村亞希子(角川SSC新書 154)

超訳・易経


『超訳・易経―自分らしく生きるためのヒント竹村亞希子(角川SSC新書 154)

『易経』は周易とも呼ばれ、書・詩・礼記・春秋と並んで「五経」の1つに数えられている。

元々は占いの書である『易経』には、64の状況が描かれ、それぞれの状況下における6種の分析あるいはアドバイス(爻「こう」)が書かれている。6種類に当てはまるのは、古代中国の貴賎でいえば庶人・士・大夫・公卿・君・無位の尊者あるいは太上天皇であり、現代の会社でいえば平社員・課長・部長・専務・社長・会長となり、人体でいえば下脚・脛・股・腹・胸・頭となるという。

『易経』にある状況に当てはめれば、会社の経営陣はどう対処すべきか、それに対して課長や平社員はどうすればよいかという出処進退が分かるようになっているのだ。出口の見えない停滞した状況にある日本の我々に『易経』はどんなアドバイスを与えてくれるのだろうか。

著者は易経研究者として、名古屋のNHK文化センターで易経全文を10年かけて読む講座を持っていて、これまで『人生に活かす易経』や『リーダーのための易経の読み方』などの著作がある。

本書では、第一章と第二章で『易経』を平明な言葉で概説し、第三章と第四章では『易経』の冒頭にある「乾為天(けんいてん)」と「坤為地(こんいち)」について詳しく解説している。というのも、「陽」が6つ重なった乾為天と、「陰」が6つ重なった坤為地は、それぞれ「天」と「地」を象徴し、この2つが『易経』の思想の根幹をなしているからだ。

乾為天は「陽」が6つ重なった卦で、天の動きを説いているという。著者は、6種類の龍の動きとして解説している。志を達成するまでの成長過程を龍の物語として描いている。それは栄枯盛衰の物語でもあるとして、敗戦後の日本の6つの段階に当てはめている。つまり、
 (1)潜龍:敗戦直後の日本
 (2)見龍:キャッチアップの時代
 (3)君子終日乾乾:高度経済成長期
 (4)躍龍:経済大国化の時代
 (5)飛龍:バブル期
 (6)亢龍:現代の日本
である。

卦は64の状況を示しているのだから、6つの爻はその状況下の貴賎6人についての分析や対処法が書かれているはずだと思っていたら、著者は卦をある状況に限定せずに時代の流れという広い解釈をしているのでびっくりした。

続いて、「第五章 自分らしく生きるためのヒント」では、日常に易経の教えを用いるために8つの卦について解説している。

どれもどこかで聞いたことのある教訓や人生哲学である。『日本書紀』の筆者にも易経の知識があったとされるほどだから当たり前だ。易経の教えは、我々日本人に深く根付いているのだ。それが「自分らしく」生きるために役立つかどうかは別として、実践哲学としては有効だとして長年にわたって使われてきたのだ。

『易経』を分析ツールとしてギリシア悲劇を読み解いた『易経入門―孔子がギリシア悲劇を読んだら』(氷見野良三)はとても面白かったが、本書は「超訳」というタイトルそのままの安直な内容だった。




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