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『金正恩が消える日』重村智計(朝日新書 352)

金正恩が消える日



『金正恩が消える日』重村智計(朝日新書 352)


著者の重村智計は元毎日新聞の記者で早稲田大学教授。2008年8月刊行の『金正日の正体』で、本物の金正日は2003年に死亡し、その後は複数の影武者が演じている、と驚くべき仮説を展開した。

本書では、金正日(キム・ジョンイル)の死の前年に後継者として突如出現し、ついには北朝鮮の最高権力者となった金正恩(キム・ジョンウン)の謎に迫っている。

日本や韓国では、金正恩は「在日朝鮮人の高英姫(コ・ヨンヒ)を母に、金正日の三男として1983年1月8日に生まれた」とされている。ところが、北朝鮮政府は金正恩の出自はもちろん、生年月日すらも公式には発表していないという。

では、金正恩とは何者なのか? 

金正日には3人の息子がいて、長男の金正男(キム・ジョンナム)は日本に不法入国して出国の際に取り調べを受けて後継者から外された。次男の金正哲(キム・ジョンチョル)はエリック・クラプトンがドイツで行ったコンサートを見に行ってフジテレビにスクープされ、軽々しい行動が問題視されて後継者争いから脱落したとされる。そこで、金正日の三男が注目されることになったが、著者は金正恩として登場した男はその三男ではないという。

金正日の元料理人である藤本健二は子供時代の三男と一緒に遊んだ経験があるが、金正恩が登場した時に「金日成に似せるためにあんなに太らされた」とその変貌ぶりに驚いていたらしい。藤本が「別人だ」と断言したとは書かれていないが、著者は金正恩が三男ではない証拠の1つとして、この発言を挙げている。

かつて、金正日の三男ではない「金日成に似た少年」が2人いたという。これは、金正日の元妻・成恵琳の実姉・成恵琅の息子で韓国に亡命した李韓永が、インタビューをまとめた『平壌「十五号官邸」の抜け穴』で明らかにした。また、著者はたびたび北朝鮮を訪れているプリンセス天功や日本財団理事長の笹川陽平、在日経済人などから得た情報からも「金日成に似た少年」がいたという。

「金日成に似た少年」は、金正日の妹である金敬姫(キム・ギョンヒ)と夫の張成沢(チャン・ソンテク)に育てられたという。著者は、この「金日成に似た少年」が金正恩であり、金敬姫こそが現在の北朝鮮のトップとして、傀儡である金正恩を操っていると見ている。

一時期、高英姫(コヨンヒ)の息子である金正哲が金正日の後継者として採り上げられたが、それを画策していたのは高英姫と組織指導部第1副部長の李済剛(リ・ジェガン)であった。高英姫は2004年にがんで他界し、李済剛は交通事故死したと発表された。交通事故など起こり得ないほどクルマの少ない平壌でである。暗殺されたと著者は推測している。北朝鮮の高官には「交通事故による死亡」が少なくないからだ。

つまり、金正日の後継をめぐって、金敬姫・張成沢派(金正恩)と高英姫・李済剛派(三男)の間で権力闘争が繰り広げられ、「金日成に似た少年」を祭り上げた金敬姫・張成沢派が勝利した結果だというのだ。

2012年4月13日、長距離ロケットの打ち上げ失敗は、北朝鮮がアメリカまで届く核ミサイルを保有していないことを明らかにした。スカッドミサイル4本を束ねた1段目を持つこのロケットを見て、ロシアのロケット専門家は「今後10~20年は多段式ロケットを開発できないであろう」と語ったという。

仮に北朝鮮が核爆弾の開発に成功しているとしても、それを小型化してミサイルに搭載し、アメリカまで飛行させるには成層圏を超える多段式ミサイルに必須である。今回の失敗で、それが不可能であることが明らかになり、アメリカを恫喝できなくなったのだ。瀬戸際外交を続ける北朝鮮は、さらに瀬戸際に追い詰められている。

ところで、金正恩が消える日はくるのか。これまで数々の大胆な仮説を明らかにしてきた著者にも、それは予想できないようだ。

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コメント

誰の子なんですかね?

Re: タイトルなし

ひばりヶ丘さん、「金日成に似た少年」は2人いたらしいのですが、金日成とは血縁関がないようです。

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