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『武器としての社会類型論―世界を5つのタイプで見る』加藤隆(講談社現代新書 2164)

武器としての社会類型論



『武器としての社会類型論―世界を5つのタイプで見る加藤隆(講談社現代新書 2164)


著者は神学の研究者。本書では、社会を5つの類型に分類する社会類型論を提案している。

【目次】

第1章 五つの社会類型からなる社会類型論
   「上個人下共同体」社会類型
   「上共同体下個人」社会類型
   「全体共同体」社会類型
   「資格共同体」社会類型
   「掟共同体」社会類型
第2章 古代ユダヤ教とキリスト教
   古代ユダヤ教の成立と展開
   キリスト教の成立と展開
第3章 「西洋世界」の危機と「キリスト教」の採用
第4章 「西洋」と「非西洋」


著者は、社会類型として、以下の5つに分類している。

①「上個人下共同体」社会類型:西洋の伝統社会
②「上共同体下個人」社会類型:中国の伝統社会
③「全体共同体」社会類型:日本の伝統社会
④「資格共同体」社会類型:インドの伝統社会
⑤「掟共同体」社会類型:律法主義のユダヤ社会(イスラム)

もちろん、近代化によって世界の社会構造は大きく変化してきた。だから、著者はそれぞれの社会類型は、それぞれ「伝統社会」を分類したものであるとしている。

西洋・中国・日本・インド・古代ユダヤ(イスラム)それぞれの伝統社会が、5つに分類されるとして、それぞれについて支配・自由・富・価値を説明しているのだが、必ずしもすべてに首肯できるわけではない。どの社会類型あるいは誰にでもあてはまるような血液型占いや星占いのような解説も少なくない。

例えば、資格社会についてインドのジャーティ(生まれ)によって解説しているが、インドのカースト制度には厳格な職能による区分があり、異なる職能集団のメンバー同士は一切の交流をもたない。基本的には、生まれた職能集団に死ぬまで所属することになっていて、職業選択の自由や婚姻の自由は存在しない。有能なメンバーがさっさと仕事を終えると、他のことはできないので瞑想でもするしかない、としている。独断的かつナイーブすぎて笑えるほどだ。この人は、インド人と接したことがあるのだろうか。

後半は、著者の専門である古代ユダヤ教とキリスト教の歴史を中心に解説しており、社会類型とは違う話になっている。

本書には、帯にある“「個人の自由」が何より大切なのは西洋型社会だけ!?”の詳しい分析があるわけではない。典拠を示さずに言いっぱなしになっているのだ。

社会構造を分析する上で類型化は必要なのかもしれないが、それが「武器」になるのかという疑問が最後まで残る。

タイトルと帯に騙されて読んでしまった。



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