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昼食難民の新書生活

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『辞書を編む』飯間浩明(光文社新書 635)

辞書を編む


『辞書を編む』飯間浩明(光文社新書 635)


著者は『三省堂国語辞典(通称「三国」)』の編集委員。三省堂の社員ではなく私立大学の非常勤講師で、専攻は日本語学。

本書は、2013年末に刊行が予定されている『三国』第7版の編纂作業について、事細かに詳しく書かれていて面白い。

『辞書を編む』というタイトルは、もちろん三浦しをんのベストセラー小説で映画化された『月を編む』を踏まえている。小説は、三浦の妄想だが、本書は実際の辞書編纂の仕事ぶりが詳しく紹介されていて面白い。

【目次】

第1章 「編集方針」
第2章 「用例採集」
第3章 「取捨選択」
第4章 「語釈」
第5章 「手入れ」
第6章 「これからの国語辞典」


三省堂からは、小型国語辞典で売上1位を誇り、独自の語釈で「新解さん」(@赤瀬川原平)の異名を持つ『新明解国語辞典』も刊行されているが、『三国』は1960年刊行の第1版から「時代を写す鏡」として、日常的に使われている言葉を多く採用する実例主義の特徴があったという。

『三国』の第1版は、著者が師と崇める見坊豪紀によって、小学校高学年から中学生までを対象として編纂された学習辞典だった。実は、見坊は日本初の小型国語辞典である『明解国語辞典』の第1版の編纂をほとんど独力で手がけていたのだが、その後、なぜか『明解』を離れ、『三国』の編纂を始めている。このあたりの事情について本書では明らかにされない。『明解』は、山田忠雄の編纂で「明解さん」となった。

第1章「編輯方針」に詳しく書かれているが、「辞書はむずかしいことばの意味を正しく知るためのもので、俗なことばを積極的に載せる必要はない」とするのは規範主義と呼んでいる。『三国』は実例主義であり、日常でよく使われている言葉を積極的に採り、中学生でもわかるように説明している。

八百屋やスーパーの生鮮コーナーで「甘熟」という文字を目にすることがある。完熟からの連想による造語だろうが、規範主義からすれば不採用となるが、『三国』では甘熟という言葉が一時的な流行語でなく広く使われているならば採用となる。

多くの国語辞典では古典や近代文学を用例に挙げているが、『三国』は元々新聞や雑誌などから用例を拾ったところに特徴があったという。第2章「用例採集」では、下北沢や原宿の店頭を写真撮影したり、テレビ番組から用例を採集する方法が語られる。

続いて、「取捨選択」「語釈」「手入れ」と辞書編纂の実務が具体的に紹介されている。



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