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昼食難民の新書生活

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『ヒト、動物に会う―コバヤシ教授の動物行動学』小林朋道(新潮新書 557)

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『ヒト、動物に会う―コバヤシ教授の動物行動学小林朋道(新潮新書 557)


著者は、鳥取環境大学教授の動物行動学者。これまで『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!』など動物と人間の奇妙な行動を紹介する本を多数執筆している。

本書は、著者と動物たちの出会いを動物行動学の視点から綴った11編のエッセイ集。著者による扉のイラストも軽妙で楽しい。

【目次】

1 自転車にからまっていたカラスの話
2 庭で暮らすカナヘビを追いかけ回した話
3 街の迷い犬を田舎に送った話
4 プレーリードッグと一緒に住んでみた話
5 小さなヒミズに畏敬の念を持った話
6 土の中の魅惑的な生き物たちの話
7 「コウモリを連れたタクシー運転手」の話
8 ドバトは人間をどう認識しているか考えてみた話
9 アカネズミが食べるドングリ、貯めるドングリの話
10 トンビのため“狩り”に明け暮れた夏の話
11 口の中で子を育て雌から雄に性転換した魚の話


著者は、子どもの頃からさまざまな動物を飼っていたようだ。その後も、研究のためや教育のため、そして好奇心に駆られるままトンビやカラス、コウモリ、プレーリードッグなど「動物まみれ」の日々を送っている。

著者が高校教師のころには、生徒にさまざまな実験をさせていたようだ。生物の授業は黒板の板書をノートに書き写すだけだったことを思い出すと、彼の生徒たちがとても羨ましい。

著者が世界で最初に報告したエゾシマリスの防衛行動が面白い。シベリアンシマリスは、死んだヘビや脱皮した抜け殻を齧って噛み砕き、それを自分の体毛に塗りつけてヘビの臭いをつけることで、別のヘビを寄せ付けないようにする防御行動(SSA:Snake-Scent Application「ヘビ臭塗りつけ行動」) を発見したのだ。SSAは、2007年にはカリフォルニアジリスにも発見された。

他にも、進化の「自然選択説」、生物の「多産戦略」と「小産保護戦略」、プレーリードッグの「言語」、ドバトの認知回路における情報処理、アカネズミのドングリ運搬・貯蓄行動などさまざまな動物行動学の知見が紹介されている。

全編を通じて描かれているのは、著者の動物に対する飽くなき好奇心と愛情とともに、研究者としての冷徹な探究心である。そして、動物の行動や生態を研究する動物行動学が、人間を深く理解する上で重要な学問であることがよくわかる1冊となっている。


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