TOP > スポンサー広告 > 『侮日論―「韓国人」はなぜ日本を憎むのか』呉善花(文春新書 954)TOP > 新書 > 『侮日論―「韓国人」はなぜ日本を憎むのか』呉善花(文春新書 954)

昼食難民の新書生活

(新宿・秋葉原・芝浦など各地でのランチと読書)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『侮日論―「韓国人」はなぜ日本を憎むのか』呉善花(文春新書 954)

侮日論


『侮日論―「韓国人」はなぜ日本を憎むのか呉善花(文春新書 954)


韓国は反日国家である。国是として反日主義をとっており、近年ますますその度合いが高まっている。

本書は、韓国における反日主義が醸成された経緯と反日の背景には日本と日本人を見下す侮日観があることを詳しく論じている。

【目次】

第1章 言論弾圧国家としての韓国
  私に対する政府・マスコミの言論封殺
  政治的弾圧と社会的封殺の実情
第2章 反日主義はどのように変遷してきたか
  李承晩・軍人政権時代の反日主義
  文民政権時代からの大変貌
第3章 侮日観の伝統と華夷秩序の世界観
  侮日観と中華主義
  日本の征韓論と華夷秩序の破壊
第4章 「血の一体性」の意識に基づく民俗感情
  孝の貫徹と恨の民族
  血縁主義社会の伝統と従軍慰安婦問題
第5章 植民地化を絶対的な悪とする考えは間違っている
  植民地化=悪のイデオロギー
  生活者にとっての日本統治時代
第6章 私はどのようにして反日から親日へ変わったのか
  幼い頃の「日本体験」との出逢い
  異文化間の壁を超えていく


韓国は「反日スパイラル」の悪循環に陥っていると著者はいう。

一つの反日がさらなる反日を呼び、歯止めが利かなくなっているのです。マスコミの反日報道によって国民の反日感情に火がつき、それに迎合しようと政治家などが反日パフォーマンスを繰り広げ、それをマスコミが扇情的に報じて国民の反日感情がますます高まる……といった具合です。(p.23)

告げ口外交と笑われた一連の朴槿恵大統領による外遊パフォーマンスが、まさに「反日スパイラル」を増長しているのは明らかだ。

著者は、韓国には反日とは反対の親日的言論の自由がないとして、自身の体験を紹介している。

著者は母親の葬儀と甥の結婚式出席のために訪韓した際に理由を告げられず「入国拒否」にあっている。さらに、シンポジウムでの「小さい頃からずっと従軍慰安婦という言葉は聞いたことがない」という発言を『韓国日報』が「従軍慰安婦はいなかったと主張した」とデタラメな記事にしたことで、その記事に基づいて韓国の国家安全企画部が身元調査と称して済州島の実家や親戚の家など回って、暗黙の脅しをかけたという。

続いて、『親日派のための弁明』の著者キム・ワンソプ、ソウル大学経済学部教授の李榮薫、高麗大学名誉教授の韓昇助といった知識人が、日本による植民地支配が韓国の近代化や経済発展に寄与したと発言したことで、社会から抹殺され断罪されたことが書かれている。

最近の韓国では、親日的な発言は徹底的に弾圧されるのだ。

こうした「親日言論」への言論弾圧は、金大中政権以降に厳しくなったという。それは、民間の研究者の一部に日本統治時代の歴史の見直しに取り組もうとする動きが出てきた時期だった。2002年当時、韓国では「国内親日派一掃のための過去精算」を軸とする「過去史真相究明」ブームが巻き起こっていた。

盧武鉉政権は南北統一に向けて国内法や政治政策を北朝鮮に近づけるための改革を進めた。その大きな柱となったのが「国内親日派の一掃」だった。北朝鮮では日本統治時代に親日的行為をした者は粛清されていたため、韓国でも同様に日本統治時代に親日的行為をした者を断罪すべきとした。

まず「日帝強占下強制動員被害真相究明等に関する特別法」(2004年3月5日)を制定し、続いて「日帝強占下親日反民族行為真相究明に関する特別法」(2004年3月22日制定)に基づいて、大統領直属の「新日反民族行為真相究明委員会」が25項目からなる「新日反民族行為」を規定し、親日嫌疑者を選定し「反民族行為者」をリスト化して公表した。公式に「売国奴」として社会的に断罪したのだ。

さらに、「新日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」(2005年12月制定)によって、反民族行為者と判定された者の財産およびその子孫が受け継いだ財産を強制的に没収した。

これらの特別法は、新しく作った法律を過去に遡って適用しないという近代法の原則に反した「事後立法」である。近代国家ではありえない事後立法を盧武鉉が制定したのは、日本統治下で起きた問題は「人類社会の普遍的倫理」に反する問題だという立場だったからだ。軍事独裁時代の問題と日帝植民地支配の問題は、ともに反人類的な絶対悪であるから、「超法規」によって断罪すべきという考えだった。

つまり、「植民地化=絶対悪」というマルクス主義に由来する考えが支配的になるなかで、日本を肯定的に評価する発言は「親日派」というレッテルを貼られ、社会的に抹殺されることになったのだ。

著者は、こうした韓国の反日主義は、「民族主義と一体不可分の反日民族主義として形成されてきた」のであり、3つの要素があるという。(p.51)

1.日本民族特有の朝鮮侵略史観があり、今なお変わることがないとする歴史観
2.日本は中華世界秩序の周辺に位置する野蛮な夷族だという、伝統的な中華思想
3.祖先が受けた被害については、子孫はどこまでも恨み続け、罪を問い続けていくことが祖先への孝行だという儒教的な道徳観

韓国はいつまでも「謝罪と賠償」を求め続け、日本側は「謝罪済み」で賠償についても「解決済み」として「いつまで誤り続けなければならないのか」という苛立ちすら覚えている。韓国は日本に対して何を求めているのか。その真の目的を著者は以下のように書いている。

「植民地化をもたらした日本民族の侵略的で野蛮な資質」を「日本人に自覚させる」ことにあります。(p.53)

つまり、先に挙げた韓国の反日主義の3つの要素を日本に認めさせることにあるのだ。

韓国は日本が植民地支配を敷いたということそれ自体をもって反日を掲げているのではありません。日本の植民地支配は、日本民族に固有な歴史的性格、民族的な資質に由来する「韓民族に対する犯罪」だと断罪し、人々を反日民族主義へと組織したのです。(…)反日主義が問題としているのは、植民地支配それ自体ではありません。そうした事態を招いた「日本人の侵略的かつ野蛮な民族的資質」を問題としているのです。(p.91)

この点を理解しないと、韓国人から「いまだに反省していない」「謝罪が足りない」「竹島問題に絡んで韓国を侵略しようとしている」といった発言が出てくる理由がわからない、としている。

韓国人の間には、とくに知識人たちの間には、伝統的に根強い侮日観というものがあります。侮侮日観は、日本人を文化程度の低い侵略的で野蛮な夷族と蔑視するものです。これは中華主義に基づく華夷思想に由来しています。ここでの華は「文化・文明の中心地」を、夷は「文化果つる辺境の地」を意味しています。(p.92)

中華主義では、中華から文化的な距離があればあるほど野蛮とみなされたので、古代中国に隷属した朝鮮半島諸国にとって、日本は明らかに自らよりも劣った野蛮な夷族の地という認識なのだ。

韓国は35年間の韓国併合に関してはいまだに謝罪と賠償を要求するが、1000年に及ぶ中国の朝鮮半島支配と侵略、さらに朝鮮戦争における中国の侵略に関してはまったく問題になっていない。これは華夷思想による中華帝国への「事大主義」による。

庶民レベルでは「中国を父とし日本を弟とみなして、弟たる日本が兄たる韓国に不義を犯したことは許せない」という感覚だという。

「日本は自らよりも劣った野蛮な夷族の地という認識」で思い出されるのが、いわゆる「朝鮮起源説」である。剣道、生花、忍者、空手、漫画、折り紙、はては侍など、さまざまな日本文化に対して、韓国は朝鮮が起源であるという剽窃を世界に向けて発信している。むろんウソだから歴史資料などは一切提示できない。史料は秀吉の朝鮮出兵と日本統治下、朝鮮戦争で失われたと臆面もなく主張する。

れっきとした大学教授による起源説もあって呆れるばかりだが、これも「侮日」をキーワードにすると理解できる。

日本の優れた文化は、野蛮な夷族の日本人がオリジナルで生み出せるはずがない
  ↓
古代朝鮮人が日本人に教えてあげたものがオリジナルのはずである
  ↓
朝鮮が起源である

という妄想が、数々の朝鮮起源説を生み出しているのだ。

しかも、韓国には日本および日本人に対して差別的で失礼な態度をとっても許される、という風潮があるという。

韓国では、日本人を指して倭奴(ウエノム)や猪足(チョッパリ)という言葉は、ごく普通に使われるという。倭は、古代中国が古代日本人を「倭(ちび)」と呼んだことに由来し、猪足は日本人の履く足袋の形に由来する。

本書では、韓国人に特徴的な感情である「恨」についても詳しく解説している。恨は単なる「うらみ」ではなく、うまくいかない運命や境遇に対して未来への希望のために強く持とうとするのが「恨」だという。

恨は単なる恨みの情ではなく、達成したいこと、達成すべきことができない自分の内部に生まれるある種の「くやしさ」に発しています。それが具体的な対象をもたないときは、自分に対する「嘆き」として表され、具体的な対象をもつとそれがうらみとして表され、相手に激しく恨をぶつけることになっていくのです。(p.142)

さらに、韓国人の民族意識の核には、個々の血縁小集団の「血の一体性」を、そのまま国家規模に拡大させた「大血縁集団」を民族(国民)とする血統主義があるという。

民族が文化の同一性というよりは血の紐帯として感じられているため、韓国人の反日意識は一般に、強い身体生理的な感覚を伴っています。(p.149)

そのため、小説家に騙された朝日新聞のでっち上げ記事である「従軍慰安婦強制連行」に飛びき、根拠もなく信じたのは「生来の野蛮で侵略的な資質をもつ日本民族」が「民族の聖なる血の一体性を陵辱した」という神話が信じられたからだ、という。

「従軍慰安婦」問題は韓国人にとって、日本民族が「我が民族の聖なる血の一体性」の身体生理をストレートに陵辱した事件、まさしく民族の血そのものを汚した事件であり、心情的には最大の民族陵辱事件なのです。(p.150)

植民地化された他のアジア諸国には、旧宗主国に対して国民全体を覆う強固な反英主義や反仏主義、反オランダ主義は見られない。台湾にも強固な反日主義はない。しかし、韓国は旧態依然の反日民族主義の旗を降ろそうとしない。

独立を果たした以降は、もはや「反宗主国」とは別次元で民族のまとまりを生み出していく民族主義を盛り立てていかなくてはなりません。しかし、韓国はそれをせずに、上からの国家政策として反日主義を愛国の要とし、反日教育を通して権力の側から一方的に反日意識を国民に植え付けるという政策をとったのです。(p.65)

かつて韓国の高校の歴史教科書を偶然眼にしたことがあるが、「半万年に及ぶ歴史」を誇っているのに、全体の3分の1は韓国併合のたった35年間( 韓国では「37年間」と盛っていう)に割かれていて驚いたことがある。

終盤では、済州島に生まれ反日教育を受けた著者が、来日して日本と日本人の真の姿を知ることで、反日主義の呪縛から解かれるまでに5年も要したことが語られている。

幼い頃からの徹底した反日教育に加え、侮日観が根底にある韓国から、反日が消えるのは容易なことではないだろう。



↓ブログランキングに参加中です。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ


関連書籍
『日韓がタブーにする半島の歴史』室谷克美(新潮社新書 360)



関連記事

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://pasage.blog43.fc2.com/tb.php/1748-34837691

 | HOME | 









ブログランキングに参加中です

リンク

お気に入りに追加
このブログをリンクに追加する

最近の記事

にほんブログ村ランキング

ブログ内検索

Loading

カテゴリー


全記事一覧(500件ごと)

カレンダー+月別アーカイブ

ケータイ版URL

QRコード

RSSフィード

プロフィール

Author:pasage
昼食時は「難民」と化して「新書」を片手に、都内各地を彷徨っています。

FC2Ad

Template by たけやん

QLOOKアクセス解析

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。