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昼食難民の新書生活

(新宿・秋葉原・芝浦など各地でのランチと読書)

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『日本を降りる若者たち』下川裕治(講談社現代新書)

日本を降りる若者たち


『日本を降りる若者たち』下川裕治(講談社現代新書)

下川は、蔵前仁一と並んでアジアを旅行するバックパッカーたちの教祖的存在だ。彼の著書はこれまで何冊も読んでいる。決して驚くようなことや感心するようなことは書いてないが、気取りのない人柄が表れた率直な文章がいつも好感を与える。

本書は、バンコクなど主に東南アジアには、ほとんど何もせずに日々を送る日本の青年たち、内こもりではなく、外国でこもっているから「外こもり」の実態を描いている。

「外こもり」には、元フリーター組、ワーキングホリデイ組、留学リベンジ組、精神疾患予備軍などがいる。アジアの町で無為に日々を送る若者たちを、かつて蔵前仁一が「沈没」と呼んだが、「外こもり」とはちょっとニュアンスが違う。「沈没」にはアジアの人々や町に魅了されて知らず知らずのうちに取り込まれてしまったということだから人々や町との交流・接触がある人々のことだが、「外こもり」は日本で自分の部屋で内こもりなる替わりに、アジアの町の安宿やアパートの1室に籠もる。つまり、籠もる場所が南西に数千キロ移動した人々のことだ。

そういえば、20年ほど前にバンコクで日本人貧乏旅行者御用達のジュライホテルに泊まってみると、インド帰りの放浪予備軍や沈没組が大半だったが、「兄貴に迷惑を掛けたから3年は帰れない」と言う暴力団関係らしい人物や、旅行者でもなく仕事をしているわけでもない、かといってジャンキーでもない何をしているのか全く得体の知れない日本人中年男性が数名籠もっていた。この場合の「籠もる」は海外逃亡だろう。

ところで、「外こもり」のある青年は、1年のうち数カ月だけ名古屋などの自動車工場で働き、貯めた金でバンコクに行って無為に過ごしている。そういう青年が増えているという。かつては、バックパッカーが集うカオサンに「外こもり」が集中したが、現在はアパートを借りるなどして、バンコク市内に点在しているらしい。

p.193
◆浮遊する日本人
赤木攻は、1990年代以降に「避難場所」あるいは「癒しの場」としてタイに住み着き、その日暮らしをしている日本人を「浮遊する日本人=国際浮遊者」と表現した。(略)働いているはずの若い世代の日本人が昼間バンコクの街中を私服で歩いていると、観光客なのか、学生なのか、その日暮らしをしているのか、外こもりなのか、傍からでは見分けがつかない。「浮遊する」という言葉は、そのような得体の知れない日本人の若者に対する不可解さに由来しているのであろう。(「付章 ラングナム通りの日本人たち」小野真由美)
*『アジア遊学』第57号掲載『「天使の都」に浮遊する日本人-日タイ関係と日本人社会の変容』赤木攻
これは赤木の文章を引いた小野の文章を引いた下川の文章。玄孫引きだ。

p.214
◆日本からの難民
社会学者の杉本によると、脱サラして海外に出てきた「会社難民」、日本の教育システムから逃れてきた「教育難民」、伝統的な日本型村落共同体から脱出した「地縁難民」は「日本の難から逃れてきた人」である。(「付章 ラングナム通りの日本人たち」小野真由美)
*『日本人をやめる方法』杉本良夫

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