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『「こころ」は本当に名作か-正直者の名作案内』小谷野敦(新潮新書 308)

『こころ』は本当に名作か


『「こころ」は本当に名作か-正直者の名作案内小谷野敦(新潮新書 308)


これまで小谷野敦の本は何冊か読んでいるので、目次をざっと見ただけで購入したが、読み始めてすぐにとんでもない間違いだと気づいた。

表題に挙げている夏目漱石の『こころ』については、たった1ページ程度しか書かれていない。しかも、その半分は座談会で谷崎潤一郎と武田泰淳が『こころ』をこき下ろしている部分の引用だ。つまり、本書は『こころ』とはほとんど関係のないものになっている。典型的な羊頭狗肉本である。

小谷野は、ハロルド・ブルームというアメリカの批評家が書いた『ウエスタン・キャノン(キャノンは文学作品の古典という意味)』という古典ブックガイドを翻訳しようと考えたが、日本人向けに自分で書いたのが本書である。

第一章「文学作品のよしあしに普遍的基準はない」で、小谷野の文学作品に対する姿勢が示されるが、作品を評価するかどうかは「好き嫌いの問題」と断じている。これは、あまりに幼稚な論理で、面白いけど好きになれなかったり、つまらないけど好きな作品というものが数多くあることがわからないらしい。

第二章では「日本人必読の名作たち」として、【最高峰の名作】で『源氏物語』やシェークスピアなどの作品を採り上げ、【二位級の名作】で『とわずがたり』などを採り上げている。そして第三章では、私には疑わしい「名作」として夏目漱石や森鴎外、ドストエフスキーなどを採り上げている。

「最高峰」とか「二位級」とランクをつけているが、文学作品の評価は好き嫌いと言い切り、普遍的基準はないとしているのだから、ランク付けではなく「大好き」や「その次に好き」、あるいは「絶対お勧め」や「次にお勧め」という主観をはっきりさせた分類にすべきだろう。

副題の「正直者の文学案内」の通り、虚飾を捨て自分に正直に論じているが、残念ながら論考ではなくあらすじ紹介と好き嫌いを読まされるだけだ。

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