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昼食難民の新書生活

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『世界の野菜を旅する』玉村豊男(講談社現代新書 2055)

世界の野菜を旅する


『世界の野菜を旅する』玉村豊男(講談社現代新書 2055)


玉村豊男といえば料理の専門家でも文化人類学者でもないのに、かつて『料理の四面体』で画期的な料理の体系化を提示して世を驚かせた。

レヴィ=ストロースが発表した「料理の三角形」は、「母音の三角形」と「子音の三角形」という言語学の概念を調理法に転用したもので、2つの三角形からなる。1つは頂点がナマモノ・火にかけたもの・発酵させたものからなり、ナマモノが自然的変形と文化的変形によって2つの料理になることを示している。もう1つの三角形は頂点が焼いたもの・燻製・煮たものからなり、空気や水を使って調理することを示している。

玉村豊男は、三角形を立体に立ち上げて四面体とした。頂点が水・油・空気の三角形に熱という高さを与えて、あらゆる調理法を説明できるようにしたのだ。

本書では、キャベツ、ジャガイモ、タラ、トウガラシ、ナス、サトイモ、テンサイといった野菜の起源から、自らの旅のエピソードを綴っている。

本書には紀行作家と農業者という玉村の2つの顔が現れている(日本画家という顔は、章扉のカットとして盛り込まれている)。ただし、残念ながら野菜にまつわる旅のエッセイの面白さに比べ、野菜の起源を書いた部分は硬質な文体で面白みに欠ける。もちろん資料を元にして書いているから臨場感がないためだが、知識が血肉化していないためでもあるだろう。野菜の研究者でもないのに、聞いてきたような口をきかなければならないからだ。玉村豊男ほどのエッセイの達人でも自家薬籠中のものではないことは、自信を持って書けないということだろう。だったら、野菜の起源は引用にすれば良かったのにと残念でならない。

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